湖や海に浮かぶ水鳥や、上空を飛ぶ猛禽類は簡単に見つけることができます。
しかし森林では、鳥がやぶや木の陰に隠れるため、見つけるのが難しくなります。
そこで、森林で鳥を見つけるポイントをお伝えします。
鳥の姿は見えないものの、鳴き声が聞こえている場合を考えます。
まず、鳥の鳴き声に耳をすまして、鳥がどこにいるのか考えてみましょう。
そうすることで、鳥がいるおおよその方角と距離が見積もれます。
鳴き声が近くなったら、枝から枝へをあちこち動くものがいないか眺めましょう。
たとえ鳥がさえずっていなくても、見つけることができます。
枝から枝へ移動をせず、樹木の上端に留まっていることもあります。
このとき、なるべく忍び足で、物音を立てないように動きましょう。
物陰があれば、陰に隠れて鳥に自分の姿を見られないように動きましょう。
警戒心が強い鳥は、物音や人間の姿を見ると逃げたり隠れたりしてしまいます。
やぶの中でガサガサ、と音がしたなら、距離をとってちょっとの間待ってみましょう。
鳥がやぶの中から姿を見せてくれるかもしれません。
珍しい鳥を見るには、少しだけ我慢することも大事です。
野鳥は朝と夕方によくさえずるため、朝と夕方に観察を行うのがオススメです。
他人の敷地に無断で侵入したり、双眼鏡を人に向けるのはやめましょう。
他の人のバードウォッチングを邪魔しないように配慮しましょう。
山に入る場合は、ハチ、ヘビ、クマなどの野生動物に注意しましょう。
バードウォッチング中には、人だけでなく、鳥のことも考えましょう。
野鳥への餌やりは、鳥の本来の生活を破壊することになるのでやめましょう。
特に繁殖期には、鳥の巣へむやみに近づくことはストレスを与えるのでやめましょう。
以上の準備、そして心構えが出きれば、バードウォッチングを満喫することができると思います。
その先は、珍しい鳥を国内外で探し回ったり、いろいろできます。
参考までに、野鳥観察の「その先」をいくつかご紹介したいと思います。
野鳥の写真撮影は、人気があり、野鳥写真のコンテストも開催されています。
野鳥のスケッチは、野鳥の特徴を確認できるため、野鳥の識別に役立ちます。
野鳥の生態を観察すれば、環境や天候から、現れそうな場所を推測することができます。
野鳥というのは、身近にはいるものの、意識しなければその魅力には気づきません。
野鳥観察は、普段忘れがちな人間と自然の関わりについて考える機会になるはずです。
これを見ている方々に、バードウォッチングの魅力に気づいていただけたら幸いです。